それぞれに今年の顔や初句会   高瀬 大虫

それぞれに今年の顔や初句会   高瀬 大虫 『この一句』  正月も三箇日を過ぎると早速あちらこちらで句会が始まる。ヘボ碁、ヘボゴルフと一緒で、句を作るにはうんうん言って苦しんでも、いざ出来てしまえば句会がやりたくてうずうずという人が多いのだ。  新年句会というものは、俳句そのものは大したものがあまり出て来ない。正月早々あまり深刻なことを詠むのもなんだから、という気持が働くのか、和やかさを強調した句や、それこそお目出度い句が多い。でもそれで十分である。今年もみんな元気で楽しく詠み合っていきましょうという申し合わせの句会といった意味合いが濃厚なのだから。  この句もそうした和気藹々たる初句会の空気を素直に詠んでいる。「今年の顔」と言ったところがマンネリに陥るのを救っている。そう、心機一転、今年こそはの顔なのである。(水)

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