しんしんと霜のふる夜の棚田かな   石黒 賢一

しんしんと霜のふる夜の棚田かな   石黒 賢一 『合評会から』(番町喜楽・三四郎合同句会) 進 きれいな句だと思いました。 信 LED(発光ダイオード)で照らされた棚田をテレビで見たばかりです。生産性の低い棚田は観光客頼りなのか、と思いましたが。狭い所で米をつくる日本人の心が棚田にあるんですね。この句からそんな感じを受けました。 水馬 実に静かな、水墨画を見るような感じがしまして・・一物仕立てのオーソドックスな詠み方の素晴らしい句だと思います。 光迷 先日豊橋の方に行ったのですが、棚田がかなりありまして、円空仏もあったし、珍しい神楽も見たし、まさにこうした棚田の雰囲気を満喫しました。それを詠んでくれているような句です。 諭 都会にいては到底味わえない静謐ですね。        *     *     *  大昔から詠まれている形で、おそらく似たような句があるに違いない。それなのに、読むとほっとする。句会でも多くの点が入る。日本人の胸に深く刻まれている風景だからであろう。「偉大なる月並句」と呼びたい。(水)

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