最後だね学園祭へ落葉踏む         村田 佳代

最後だね学園祭へ落葉踏む         村田 佳代 『この一句』  学園祭(文化祭)はおおよそ、十一月三日の文化の日を中心に行われている。立冬のころだから、落葉を踏んで通学路を行く季節でもある。駅から学校まで、仲のいい友だちと会話を交わしながら歩く。学園祭が終わればもう師走。来年の別れの時もそう遠くない。「最後だね」の言葉が互いの心に沁みる。  名称は同じ学園祭でも大学の場合は課外活動になるので、遊びの傾向が高まるという。休日と同じように考え、どこかへ遊びに行ってしまう人も多い。しかし高校までは教育正課の学校行事だから、先生の指導下にある。研究発表でもパフォーマンスにしても、生涯の思い出になるほど懸命に準備や練習を積まなければならない。従ってこの学園祭は高校三年の時の、とみなしていいのだろう。  句会ではオジサンたちがこの句に惹かれたようだ。「青春の香りがする」「学園ものに弱いんですよ」などのコメントがあった。もしかしたらこの句、作者の初作品かも知れない。少なくとも句会への初投句であったはずだ。俳句における初々しさ、瑞々しさとは? そんなことも考えさせられた。(恂)

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