白玉や女同士はむずかしい        星川 佳子

『勉強会から』 白玉や女同士はむずかしい        星川 佳子  日経俳句会の「勉強会」では、その場で俳句を作る「席題」を始めて先日が二回目。題を決めてから、十五分で二句作るのだからたいへんだ。この日は歳時記をパッと広げ、題を「白玉」と決めた。作者は仕事が延びて会場に来る途中だったが、携帯で題を知らせて十分後、にこやかに現れた。  席につくや否や作者は短冊に二句をさっと記入。その早技に驚いていたら、上掲の一句が大量票をあつめて断然たる最高点になった。唖然とする仲間に彼女は言った。「下の言葉(中七下五)は前に考えていたものです」。「女同士はむずかしい」のフレーズが前もって頭の中にあり、「白玉や」を上に置いただけ、というのだ。早技だけでなく、彼女の正直ぶりにも、びっくりである。  俳人はこのような作り方をよくやる。ただそれをあからさまに言わないだけのことだろう。この日は作者の“白状”によって座が盛り上がった。みんなで、いろいろな季語をこの句の上五に置いてみたが、なかなか上手くいかない。最高点句は「白玉」という季語に出会って誕生した、という結論になった。(恂)

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