ぽつぽつと語ることあり朧月   高橋 淳

ぽつぽつと語ることあり朧月   高橋  淳 『合評会から』(水木会) 二堂 この人色々思っているんでしょうね、朧の夜ですから心にあることを何となく語りたくなって・・。「朧月」と「ぽつぽつと」が非常に合っている。 碩 親が息子に今までしなかった話をしている光景かなと思いましてね。 睦子 「ぽつぽつと」の表現は、ぼんやりと滲んでいるような感じがします。重たげな話題が朧な夕空にぴったりくる。 青水 目新しくはないが、丁寧に心情を描写している。「ぽつぽつと」がよい。           *  いかにもおぼろ月夜にありそうな情景だ。ことに碩さんの句評は面白い。「お前にこのことを話したことがあったかなあ」と言いながら、父親が息子にぽつぽつと話し始める。父親の大昔の苦労話かも知れない。  朧とか朧月はロマンチックな幻想をかき立てられる季語だが、こういうしんみりした雰囲気を詠むのもなかなかいいなと思う。(水)

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