断崖や水仙なりの土性骨        植村 博明

断崖や水仙なりの土性骨        植村 博明 『合評会から』(水木会) 啓子 野生の水仙は断崖などに群れていてか弱そうだけれど、土性骨があるっていうのが面白いですね。「水仙なりの」と言ったところも上手いこと詠んだと思います。 水牛 野水仙はもともと海岸地方のものですよ。断崖が崩れると球根はプカプカと海に浮いて、また次の海岸に取り付く。そうやって殖えていくんですね。 佐々木碩 だからよほど土性骨がないとやっていけない。 万歩 「水仙」の兼題をいただいて、海辺に咲く水仙の情景を詠んだ句が多かった。この句は「土性骨」という語との取り合わせが斬新な詠み方ですね。 智宥 水仙をほめすぎかとも思うけど(笑い)うまく捉えたなと…… *              *  この語の眼目は「土性骨」だろう。「水仙なりの」と相まって、何とはなしのユーモア、滑稽感を生んでいる。巧まずして頭に浮かんだ語であるに違いない。(恂)

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