ゆるゆるに生きて蕎麦打つ秋の暮   野田 冷峰

ゆるゆるに生きて蕎麦打つ秋の暮     野田 冷峰 『合評会から』(番町喜楽会) 恵子 「秋の暮」の句は、普通はこれと逆の意味合いのものが多いように思うんですが、この句は何とも余裕というか、悠々とした感じがします。そこに感心しました。 厳水 「ゆるゆるに生きて」というのがいいですねえ。こんな風に生きられたらなあと・・。 光迷 「ゆるゆるに生きる」ことを許す、その余裕ですよね。 透 「ゆるゆるに」にはちょっと自嘲めいた感じがある。でもそれでいいじゃないかという、そこが余裕なんですよね。複雑な感情のひだみたいなのがある。          *  作者は蕎麦打ち講習会で、「だめですよ、そんなに肩に力入れちゃ」と講師に言われ、ああそうか、ゆるゆるにやればいいんだなと。そりゃ自分の生き方みたいなもんじゃないかと思ったら、自然にこの句ができたという。(水)

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