迷ひたし知らぬ道とる秋の暮      星川 佳子 3

迷ひたし知らぬ道とる秋の暮      星川 佳子 3 『合評会から』(番町喜楽会) 而雲 これ、ちょっと珍しい句ですね。迷ってしまった、という句は多いが、自分から迷いたいというのはね。しかしその気持ち、何となく分かるんですよ。 水牛 へそ曲がりだね、この人は。そこがいいんだけれど。 塘外 道で迷ってみたい、という気持ち、私にもあるので、共感できる句ですね。ただ「道とる」がどうでしょうか。素直に「道行く」としてはだめですか。 而雲 自分から進んで知らない道に踏み込んでいく、という気持ちが「とる」でしょう。「行く」だと、その気持ちが表現出来るかどうか。しかし句としては、その方がすっきりしますね。 光迷 この人、何かあったんですかね。        *            *  迷子になれば、子供は心細くなり、泣いてしまうものだ。ところが稀に、迷子になっても平気で、知らない子供と遊んでいるような子がいる。句の作者は、そんな子供だったのかな、なんて思ってしまった。(恂)

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