頑なな親爺たるべし敗戦忌   今泉恂之介

頑なな親爺たるべし敗戦忌   今泉恂之介 『この一句』  昭和20年(1945年)8月15日、日本はポツダム宣言を受諾し無条件降伏、長く苦しい戦争が終わった。無謀な戦争で300万人もの兵士・民間人が殺された。東日本大震災の死者行方不明者は2万余人。人間の狂気には大自然の猛威をしのぐ恐ろしさがある。こんな馬鹿げた戦争を繰り返すまいと誓ったのが「終戦記念日」である。  「なぜ終戦日などと言うのか。私は敗戦忌、敗戦日と詠む」と作者は言う。もっともである。米軍機は防空能力を全く失った日本全土を自由自在に飛び回り、爆弾や焼夷弾を降らせて町ぐるみ燃やし、女子供、老人を見境無く殺した。そして広島、長崎への原爆投下で軍国主義日本の息の根を止めた。これは紛う方無き「敗戦」であった。  66回目の敗戦記念日が廻ってきた。今年も日本武道館はじめ各地で記念式典が行われる。甲子園でも正午には黙祷が捧げられるだろう。しかしいずれもなんとなく型通りの感じが否めない。だがいかに型通りであろうが、続けなければいけない。この問題に関する限り、私たちは頑固でなければなるまい。(水)

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