落雷につい見るスカイツリーかな   大平 昭生

落雷につい見るスカイツリーかな   大平 昭生 『この一句』  東京新名所スカイツリーは先端のアンテナ塔も整い、六三四メートルの偉容を輝かせている。開場は来年五月というのに、下から仰ぐだけでいい、写真を撮るだけで幸せといった顔つきの老若男女が連日押しかけている。  はっきり言って、この付近はこれが建つまでは薄汚い町で、俳句をやるような人でもない限りわざわざ訪れるような場所ではなかった。それが今や様相一変、あたりがなんとなく明るくなり、新規開店の店も増え、既存の商店も俄に活気づいた。ちょっと足を伸ばして隅田川を渡れば浅草というわけで、浅草まで人で溢れかえるようになっている。たかが電波塔とは言え、世界一の高さともなれば、その効果は絶大である。  作者の住まいは同じく墨田区で現場から直線距離1.5キロほどにあるマンションの??階だから、嫌でもスカイツリーが目に入る。晴れた朝、曇り空の下、毎日新タワーの様子を見るのが習慣になってしまった。ましてや凄まじい稲光の走る夕立など、無意識に視線はスカイツリーに向いてしまう。(水)

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