遠ざかりまた近づきぬ滝の音   大下 綾子

遠ざかりまた近づきぬ滝の音   大下 綾子 『合評会から』(伊賀名張宇陀吟行) 明男 赤目四十八滝は実際は二十四しか無いそうですが、ひとつの滝を通り過ぎるとすぐ次の滝が見えてくる。あの渓谷を歩いた時の涼風と景色が改めて思い出されます。 春陽子 「遠ざかり」と先に持ってきたところが素晴らしい。今見た滝の余韻を残し、次に出会う滝の期待が伝わってきます。滝巡りの感じ、山全体の空気まで感じられます。 正裕 次から次と大小さまざまな滝に出会った。ひとつ近づけば水音高く、離れれば微かに。そしてまた次の滝音が近づいてくる。そんな感じが見事に表現されています。            ☆  梅雨の晴れ間、伊賀上野から名張の赤目四十八滝に行った。河鹿(カジカ)が鳴き交わし、川ムツという小魚が素早く走る澄み切った滝川沿いの散策は、都会の塵埃にまみれた一行十六人を十二分に癒してくれた。(水)

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